甲州石班澤 (こうしゅうかじかざわ)
「甲州石班澤(こうしゅうかじかざわ)」は、
葛飾北斎の名所浮世絵揃物『富嶽三十六景』全46図中の1図。
「石班澤」を「かじかざわ」と読むのは、
カジカと「石斑魚(ウグイ)」を混同したための誤記と考えられている。
係る揃物は、甲府盆地を潤す釜無川・笛吹川が合流し
富士川となる鰍沢(山梨県富士川町)が描かれている。
鰍沢は富士川舟運の拠点で、兎の瀬と呼ばれる難所。
画面中央には岩場から波打つ富士川に向かって投網を引く漁師の姿が描かれ、
三角形の構図が富士の稜線と相似形を成す。
漁師の傍らには子どもと籠が描かれている。
サイズ:約48cm幅
品質:綿100%